徳島県鳴門ポカリスエットスタジアムでピッチが高評価を受ける
管理財団 徳島昇格へ修復に力
(写真:Jリーグの全54スタジアムの中で2番目の高評価を受けた鳴門ポカリスエットスタジアムの芝を管理する担当職員)
J2徳島ヴォルティスのホームゲーム会場となっている鳴門ポカリスエットスタジアムのピッチが、2019年シーズンのJリーグ全54スタジアムの中で2番目に高い評価を受けた。傷みの激しいゴール前などのエリア修復に力を入れ、18年は4番目だった評価をさらに高めた。
J1~J3の試合にJリーグから派遣されるコミッショナーが芝の見た目や状態などを確認してピッチを評価する。管理する徳島県スポーツ振興財団によると、ゴール前と副審の走路となるサイドライン際を特に注意して手入れした。ゴール前は激しい攻防が展開され、副審走路は何度も往復するため傷みが目立ちやすく、評価を落としやすいエリアという。
担当者7人が試合後すぐにピッチをチェック。広く芝がはがれた部分には、近く農地で育てている予備の芝を土ごと入れ替えた。使用頻度が高い梅雨時期の前後は特に管理に苦労した。週末のリーグ戦に平日の天皇杯が加わり、さらに陸上やラグビーの大会も行われ、多いときには約300個の穴を補修。総務担当も加わり、照明をつけて夜間も作業した。土壌の水分量や酸性度のデータを蓄積し、施肥や消毒も適切なタイミングで行った。
19年シーズンのホームゲームは、リーグ戦21試合で12勝5分け4敗と過去最高成績を残し、J1参入プレーオフ2試合も1勝1分けだった。ピッチ状態は徳島の生命線ともいえるパスサッカーの出来を左右するため、松田裕史管理担当係長は「チームの勝利を考えて取り組んできた。その上でピッチも評価をいただけてうれしい」と話す。
今季のJ2は2月23日に開幕する。同財団の久保智司主事は「目指すのは美しいだけでなく、徳島が勝てる芝。ホームの大きなアドバンテージになるよう準備したい」と選手たちと共にJ1昇格を目指す。(徳島新聞 2020年1月14日掲載)
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